2020年9月6日日曜日

微摺動摩耗に気をつけろ!

おはようございました。
最近暑くてくたばりかけておりますが、いかがお過ごしでしょうか?
先日、広島県の技術士会において、
『電気電子部門の技術者が行える投資平準化活動と経営安定化への寄与について』
というお題目で話題提供させていただいたのですが、相変わらず具体例出すときの口は悪いわ、普通じゃやらないことをサラッと当然のようにやってるので、基礎知識無い人が大混乱するわで一部の方々には大きく意見の分かれる内容だった模様。
普通じゃやらないことをしなければならないほど厳しい状況ってのは本当に拙いです。
余力・安全マージン削っているって事と同義語なので、一歩足を外したら即大惨事です。
ある程度の余裕が必要ってのを分かってくれる経営者が上に立っていればいいのですが、そういう会社ってあるんかな?と心配する今日この頃です。
ビデオ撮影しておりますので、恥ずかしい話をしている姿を見たいという方はご一報ください。(多分これを見てる方で私の素を知っていて連絡先を知っている人じゃないと堪えがたい内容だとは思うので、あえて連絡方法は記載しません)

さて本題、
最近私の周辺で起きている故障事例の中で多いのが
『コネクタ内での接触不良』
10年ほど経過したコネクタ類で、なおかつある程度の振動が起きている箇所で起きる問題です。

言葉で言ってしまえば微摺動摩耗ってものになります。
コネクタの内部は金属同士がしっかりと結合している訳でなく、バネで端子同士が接触しているため、周囲の振動でいくらか微小な移動が発生します。
その微小な移動が起きるたびにコネクタの内部で接触している金属部分が磨耗したり、荒れて酸化膜が分厚くなります。
その結果、接触不良が起き、コネクタを刺し直しても正しく信号が通らなくなります

ちなみに私の仕事以外では自動車に用いられている機器のコネクタでこれが発生したものがありました。
当然のようにコネクタを外してそのままリード線直付のシール材で振動保護をする羽目になりました。
仕事周りは15年を超えた装置類で結構頻繁に起きていて、価格にしたらかなりの損失です。
こちらは殆どが丸端子化して対処しています。

この問題は振動が無ければ起きませんし、振動が起きるものでも金メッキが分厚いものでは問題になることは殆どありません。
ですが、一般的な単純なニッケルメッキのものは結構頻繁に発生します。

またコネクタの種類で随分と発生確率が変わります。
ロック機構がついていても、多少挿抜方向に動くものがあります。
その手の物はどうしても劣化が見られます。ですが、接触部の振動を受け入れない強固なコネクタであれば、発生はほぼありません。

皆様におかれましても、いきなり装置が動かなくなったのであれば、基板や構造部品だけでなく、コネクタという点にも着目すると問題解決の糸口になるかもしれません。

また、装置に組み込む際のコネクタについては『振動のある部位か?振動(微摺動摩耗)に強いコネクタか?』という観点を取り入れることをお勧めします。

ではでは、今日はココまで。
またの機会に会える事を楽しみにしています。

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