2021年12月29日水曜日

最近¥1500ほどで出回っているLIDAR(距離の測れるセンサー) MB-1R2T に手を出す

 おはようございました。

最近余って流れ始めている360度の水平方向の距離センサーである、LIDAR MB-1R2T に手を出し始めました。

水平1軸のLIDARでして、TF-miniみたいに1点ではないので、360度ぐるっと回りながら距離を取ってくれます。


接続するコネクタはJST(日本圧着端子)のPHコネクタの8ピンの物が使われています。

5V入力で駆動し、3.3VのUART信号が出てます。

ビットレートは153600pbsです。

PCではメジャーではない速度ですが、9600の倍数なので、エラーが少なくなります。

信号はこんな感じで出てきます。


起動直後はこんな感じのメッセージが出て
その後にこんな感じで信号が出てきます。


とりあえず今回は事初めに必要なものを準備します。

M3で25mmの支柱を4本、カメラ三脚で使うなら5mm程度の厚さの板、エレベーター三脚で使うなら10mmの板を準備します。

こんな感じで穴をあけて、

支柱を立てて取り付ければ完成。

今回はカメラ用三脚(UNC 1/4-20ネジ穴)とレーザー墨出器で使うエレベーター三脚(UNC 5/8-11ネジ穴)の2つを用意しました。

カメラ用三脚は下穴が5.1mmなので比較的簡単に空けられますが、エレベーター三脚用の穴は下穴が13.5mmなので結構大変です。

樹脂系材料の方が加工が容易です。金属でやるにしても、軽金属で片付けることをお勧めします。

ちゃんとしたフライス盤・ボール盤なんかあれば鉄でも問題ないですが、13.5mmやそのタップを手で空けようものなら、相当頑張らないときついです。


さて、この手の物はモーターが出っ張っており、そのまま転がしながら弄るのは結構大変なので、こういった台を作ってから作業に入るとずいぶん楽になります。

ちょっと遠回りではありますが、目標位置を狙える環境を準備してからUARTの送信内容を解析するというのが正攻法です。

遠回りで時間がかかりそうでありながら、実はこれが最短ルートのやり方ですよ?

ではでは、今日はココまで。
またの機会に会える事を楽しみにしています。



2021年11月15日月曜日

今更ながら EBAZ4205 に手を付け始める

 おはようございました。

今更ながらxilinxのzynq7010の乗った中古ボードで遊ぼうと思い立ちましたので今日はその話題。


今から丁度一年ほど前に起きた隣国での『仮想通貨のマイニング禁止』に伴い、市場にゴミとなったマイニング装置が大量に流れ始めました。


メインの分散処理プロセッサ自体は設計から幾らか経っていることや、マイニング可能な残量の都合で電力対儲かる比がずいぶんと悪化しており、ごみ同然と化していました。


しかし、その中でも一際注目を集めたのが制御側の基板です。

Zynq7010を搭載し、そこそこ最低限の電源・メモリーI/Oが実装された基板は瞬く間に世間の注目の的となり、FPGA界隈の一部でお祭り騒ぎが行われました。


当時は¥1500~3000という破格の値段でそこそこの基板が出回っており、しかも、汚いながらにもそれなりの正しい中古という意味での品質が確保されていたためか、大人買いする方もよく見られました。


さて、それからずいぶんと時間がたった今、市場ではリアルにゴミ(産廃の山)からの発掘で調達しているためか、下手な業者から買うと漏れなく

  • インダクタ・コンデンサが割れている
  • パターンがはがれている
  • 割れたコンデンサを外すときにパターンを剥いでそのまま出荷

というリアルなゴミを送り付けて金銭をせしめようとする販売者が多いのもまた事実です。

私も例に漏れず、ゴミを押し付けられて販売者と揉めに揉めました。皆様におかれましても、十分にご注意ください。



さて、私も半年様子見てから漁り始めたこともあり、半数は外れであったこともあって、さっそくパターンの修復とコンデンサの再実装、そして、遊ぶに至って必要な最低限の機能を実装するための改造を行いました。

注文しても発送しない(リアルに今から採掘しに行く的な店が多く、数か月後にギブアップ宣言な)業者だらけで、世間のまともな通販業界とはかなり毛色が違うことを思い知らされました。


運良く手に入った8枚を早速遊びで使えるだけの代物にしてゆきます。

まずはPL側(FPGA側)のクロック供給。PS側(プロセッサ側)は最初から33MHzが接続されていますが、PL側(FPGA側)にはクロックが供給されていないので、FPGAだけで遊ぶときは不便です。ダンピング抵抗(20~33Ωぐらい)を実装してサクッとつなげちゃいます。



次に空いているパターンにスイッチが取り付けられるので、さくっと取り付けちゃいます。

秋月電子にも『スナップインタイプタクトスイッチ 通販コード:P-07193』で売っています。

一部のロットでは0Ωと1μFが実装されていないので、よろしく付けちゃいます。コンデンサはチャタリング防止が目的のため、値は適当で構いません。

お隣のよしみということで、J7やmicroSDカード用のコネクタも付けましょう。



次にリセット、毎回電源抜き差しするのは馬鹿らしいので、足の長いプッシュボタンを加工して、リセットIC(U65)の1ピンと3ピン(GND)の間に設置してしまいます。

今回はEthernet用の25MHzのクロックが有る物と無い物が混在していたので、ソースを合わせるためにすべて実装しました。(FPGA内部で25MHz作って出力すればいいだけなんだけど、案外と面倒くさくて忘れそう)



せっかくmicroSDカードを取り付けたのに起動できないのは残念なので、起動を切り替えるスイッチを付けてしまいます。

ついでにD24にダイオードを付けます。秋月電子にも『ショットキーバリアダイオード 40V5A SK54 通販コード:I-04128』として使える品が販売されています。

1kΩ程度の抵抗とスイッチを直列につなげたものをR2577に付けます。外側のシールド部分のレジストを剥がしてスイッチを固定しました。ロットによっては異様にレジストが厚いものがありますが、根気よく丁寧に剥がしましょう。



SDカードで起動できるならJTAGでも起動したいよね?ということで、足の長いスイッチを加工してNAND側のR2585とGNDを接続できるように設置します。

これで起動時に押していた状態であればJTAGで起動できるようになります。



Zynq7000シリーズにはXADCという内部の温度や電圧をモニタリングできる素晴らしい道具が実装されているのですが、そのままでは部品が未実装で使えない状態なので、やっつけ仕事?で強引に動くように電源供給をします。

C664→0ΩでGND接続、C327とC2354の電源側を接続して1.8V供給をします。



そして肝心のダウンロードケーブル。ピン配置があっているのにピッチが合わないので、2mmピッチと2.54㎜ピッチの変換コネクタを作って対応します。

一応電気用のホットメルトで固めて剥がれないようにします。
JTAGのピンヘッダをはんだ付けした後でこれを刺せばそのまま純正ケーブルが乗るので安心です。


後で分かりやすいようにテプラを張り付けて何のスイッチか?が分かるようにしておきます。



これで一通り完成。後はガンガン作って遊ぶだけです。 

DLC9互換のケーブルを持っていましたが、Windows10とのドライバの相性もあり、今回DLC10互換のケーブルを買うことにしました。

ドライバを色々弄ってwindows10+DLC9でも動くようにはなったのだが、正式にはサポートされておらず、かなり面倒くさい手順なので、これを機に新調しました。

自分が現役で弄ってた頃はずいぶんと昔で、ロジックの規模が今の1/10より少ないサイズでしたので、

『無限に何でも積めるような万能感』

を抱いていますが、反面、当時と同じ手法で組んだら、

『ガチガチに組み始めたら数年単位でかかる恐ろしい代物』

でもあります。


現役だったころから長い間離れていたので、高位合成とか勉強しながら程よく遊んでみたいと思います。

ではでは、今日はココまで。
またの機会に会える事を楽しみにしています。

2021年9月30日木曜日

ラズペリーパイ(Raspberry Pi)にやたらこだわると足元をすくわれる

おはようございました。

最近EMCがらみの求人が多く、それがもろ車系で愛知か横浜限定という何ともな内容に、鳥取ではダメですか?

なんも無いので自然のオープンサイトですよ?

と哀しくなる今日この頃です。

さて、EMCの話が出てきたところでふと思い出した事があります。

題目にもあるアプリ側のソフト屋さんが一気に組み込みもこなせる原因にもなった『ラズベリーパイ』の話です。

そのマーケティングの上手さや、当時安価に性能が得られるCPUをうまく活用したことなどで一気に

『組み込みLinuxを手軽にやるならコレ!』

と定番化したRaspberry Piですが、いくつかソフト担当側が気づかない大きな落とし穴があることをご存じでしょうか?


ソフト系の人だけでなく、電子回路系の人であっても周辺技術を知ろうとしない人は

『ラズベリーパイがあるのに何でハード作るの?馬鹿じゃないの?』

という話をよくしておられます。


そのラズベリーパイが抱えている問題のなかで致命的なものの一つに放射ノイズ問題(+ノイズ感受性の高さによる誤動作問題)ってのがあります。

ちなみに放射しやすいってことは受けやすいことと同義語でもあります。


世間様は無関心の電磁波障害、EMC、無線関係の話ですが、昨今のなんでも無線化の世の中では非常に重要な問題になってきます。


この問題について、製品化するにあたってEMCやVCCIって言葉を最低限知ってるのか?がとても重要になります。

皆さんご存じの“自主規制という名のガチ規制”です。民生品であれば電安法を通せなくなります。

輸出なんて論外、あっちは自主じゃなくてガチの法規制ですからね?



ラズベリーパイがプラスチックのケースに実装されている場合や、特段放射ノイズに対する対策を施していない場合において、一般的な構成要素を採用すると、ほぼ間違いなくVCCIの規制値は(Class Aであっても)通ることがギリギリ困難です。

一般状態(家や公共)での使用条件は普通はClass Bで通しますから、まずClass Aが通るレベルにまで抑えたうえで、そこからさらに-10dB落とさねばなりません。

ノイズ担当者としては結構きつい要求であります。


『え?標準についてるCE認証は?』

と突っ込みが入ると思われますが、ソフトやハード構成変えたらノイズへの影響が変わるというのが技術的な知見からすれば当たり前のことなのです。

CPU負荷の殆ど無いソフトならノイズがないのは当たり前だったりします。

そう、ソフトやハードの構成を変えた後では再度VCCIなりCISPRなりの規格を参照し、プリコンプライアンステスト→コンプライアンステストをしなければ、販売していたら後々痛い目にあいます。

ソフトを変えたらコンプライアンステストを実施する(大人の事情でしてない場合でもこっそりプリコンプライアンステストぐらいはする)というのが電子機器関連の業界では当然に行うべき作業の一つなのです。


それを知らずしてハード設計(むしろこっちが主力)のできるソフト屋や機器メーカーたちにひたすらマウントとってくるよくわかっていない連中(主に純粋なアプリ系だけしかやったことのないソフト屋か、技術を知ろうとしない経営者)の多いこと…(涙

おまけに、こういうマウント取ってくる輩はUSBフラッシュメモリやマイクロSDカードの耐久性問題とかも完全無視で、こっちの言うことなんて全く耳を貸そうともしませんもんね…。

こっちはガチで産機用ハード設計しながらOS移植までついでにやってんだ!あんたはOSの上の話しか殆どできないないだろうが!話ぐらい聞いてくれてもいいだろう!!と思うこともしばしば…

…おっと…話が逸れました。ノイズの問題に戻します…



ラズベリーパイのEMC問題についてはどなたかが試しにやってみたものをこっそりサンプルで公開してくださっていますが、300MHz付近のノイズは某業界のリモコン周りで使用している周波数帯ですし、304MHz付近にもRFIDが居たりします。

普通に地デジの周波数帯や公共の無線、緊急無線帯に至るまでいい感じに出てますし、より高い方なんか酷いですよね…生(プラスチックケース含む)の状態では決して外に出せないことが如実にわかります。


顧客にうっかり通信障害(ビットレートエラーが多い、重くなった)が起きるな…なんでだろ?なんて思われてます。

運悪く?私のようにそれなりに知見があって、プリコンプライアンスできそうな一式持ちながら

クソ設計だ!m9(^Д^)プギャー

するのが趣味の人間だったりすれば、公開処刑がもれなく実行されます。

まぁ、それなら精々ネタにされるだけですから可愛いもので、うっかり始末の悪いほうのハム野郎に当たった日なんか確実に追い詰められます。そういう周波数帯が出ているんですよ?


さて、ここからわかることはラズベリーパイは産業用途としては使えないこともあるということです。



ですから、選択肢が1個しかないという状況は非常に危険

だからあえて言わせてもらおう、手段の数は1じゃなくて2にすれば問題ない!と…。

そんなわけで、手持ちの選択肢(カード)は常に複数用意しておきましょう。

どのような業界においても、たとえそれが販売であったとしても、1つしかないという状態での1という数字は忌み嫌うべき数字です。



企業・販売元・開発元として組み込みLinuxのプラットフォーム

(というよりはネットワークに接続しやすい何らかの組み込み機器)

が必要であり、そのプラットフォームを用いて開発するのであれば、

ラズベリーパイだけでなく、別の手段も用意することが望ましいですよ?

ハード寄りな所を解消してくれるエンジニアが居れば、世間様で売られている組み込みボードに大差はありません。



私はハードで処理できるところはできるだけハードで処理してソフト作る側に楽してもらいたい(というか、こうすると無用な争いが起きない)ので、とりあえずXilinxのZYNQあたりで妥協させてもらいます。

そう、ZYNQにLINUX乗せたがるのは『ラズパイだと(販売できなくて)やばいから』という側面もあることをお忘れなく…。

もちろんラズベリーパイ自体が産機としてのハード的な耐久性や信頼性という面でもいろいろ問題のある商品でありますが…。


ではでは、今日はココまで。
またの機会に会える事を楽しみにしています。

2021年9月11日土曜日

自分の収入が下がってないからとはいっても、日本の総貧困層化は止まってません

 おはようございました。

技術士会での講演で太陽光発電ネタを扱う際、政商と失政と失敗しない代替手法の具体例を提示してるのだけど、凡その場合に『政治批判をするな!』とキレる聴講者がおられます。

今年の頭にもその手の啓発を投稿したら切れられて原稿が没になったのですが、それはおいおい公開することとします。


さて、講演では特定の団体・宗派・政党の支援をしてないし、悪いところは等しく批判してあげています。
具体的な問題点と、どうすればよかったのか?というところまで明確に指摘しているにもかかわらずです。

30年間批判者側の言うところの価値観で政治を動かしてきたから日本が貧困化した。
それが政商をはびこらせる原因にもなったし、今も平蔵やアトキンソンや金丸、電通といった中抜きを生業とした企業に食い物にされている。
だからこそ主権を持つ1個人として主権者として政治にも目を向けないといけないことを示さねばならない。

長期的な行政問題という広い時間領域でのPDCAサイクルとも言える基本的課題であることを扱え無くなったのだとしたら、残念なエンジニアですらない人間になってしまったんだなぁ~と諦めねばならない。

日本全体が貧困化してはいるが、批判する当人は何も貧しくなる訳もなく、所得もいう程減っていない。その分、賃金の上昇率低下という形で割を食っているおじさん連中や若者が極度な貧困化している現実なんて見ようともしない。

特に今の若者が貧困化(6人に1人というレベル)が相当まずい状況にあることすら理解しようとしないのであれば、その人の頭の中はバブル期止まりだし、国際競争力の低下は若者がー!!で片付けているのです。

バブル期とは比較にならない程生産能が上がってる(情報化・自動化等)のに給与が上がらん原因って、こう言う止まった人の食い扶持補填でもあるんですけどねぇ~。

ではでは、今日はココまで。
またの機会に会える事を楽しみにしています。

2021年9月8日水曜日

知らなければどうということはない(『 当たらなければどうということはない』ではない)現実を受け止めよ!

おはようございました。

最近はひたすら個人的なお遊び的駄文を散々書いておりましたが、今日はちょっと毛色の変わった話。


本来ならリコール隠し事件と称される結構な問題なのですが、当の本人たちが気づいていないという残念なとある企業の話です。

予め言っておきますが、このような話は日本の企業内では普遍的に存在します。この企業だけの問題ではないことを十分認識ください。

あと、このブログの表題にあるように『ここに書いてあることは私の妄想であって、現実とはあまり関係がないかもしれません』大事なこと何で2回言っておきました。


さて、今回話題にする企業の話は、現実に存在する製品の問題はどの様に表沙汰にならないのか?という話です。

この組織ではある製品が市場に出して暫くした頃に、製品付属の固定治具の溶接部品の強度が不足しているのではないか?という顧客からの問題指摘がありました。


その企業の開発担当部隊では役職の面々が集まって大騒ぎ。

指摘された問題点で見た目に分かりやすい溶接部分に対してのみ粗捜しとも言える程の集中砲火をし続けておりました。


しかしながら本質的な問題はそこではないわけで、

『本体が異様に変形することによって、固定治具の溶接部品に力がかかり溶接部が剥がれ落ちた』

という点です。落ちた溶接部は軽く固定する程度の溶接しかされていない箇所です。ここに荷重をかけようとか考えるほうがおかしい構造です。

ですが、全員がこの明確におかしい問題点については知らない顔して会議を進めておりました。


顧客から『リンク周辺の部分が1度使っただけで変形した』という言葉とその時の動画・写真入りの資料提出があったのにもかかわらずです。しかもこの問題は数回目という罠…。


遠めに見ていた私が『そういえば初見からアレの強度は明らかにヤバかったよなぁ~』と思い出し、概算の最大想定荷重の計算をしてみると、肝心の変形している箇所での動荷重の最悪値においては3000MPa程度は欲しいとオーダー計算ができました。

 ※ そこそこ現物を見てきた人間であれば初見でわかる程度のヤバさです。

この個所はリンク構造の部分なのですが、明らかに細すぎ小さすぎですね。

製品で実際に使われている金属はアルミ系の材料で精々200MPaそこそこまでで抑える必要があります。アルミであれば耐力や引張強度については十分余裕を持たさねば寿命という点で間違いなく危険です。アルミは微小な変形ですら寿命に大きく影響するのは言わずと知れた事実(のはず)なのです。

ちなみに静荷重ならOKという計算書が出ていましたが、耐力的にも規格値を十分に超えてしまっている訳で、静荷重であっても十分な永久ひずみが発生する計算になります。

実運用上はパンフレットでは『もっと荷重かけられますよ』的なアピールをされておられるので、たとえ静荷重であっても実際にはより荷重がかかる場面もあるわけです。下手すりゃあ運用中にボキッ!と逝きます。

ですから、何を根拠にこの計算内容と結果・設計根拠で良しとしたのか?が問われる内容となっているわけです。

個人的には『動いている相手に静荷重で検討するなよ…相手は暴れてんだから、せめて想定できる程度の衝撃荷重ぐらい入れろよ』と思うわけですが…。


つまり、根本的に設計上の強度不足という問題が露見していた(しかも明確に設計書で静荷重しか配慮していないという事実を残していた上に、耐力を超える静荷重でもOKで変形を良しとしていた事実を書いている)のです。

一度変形すればガタつきが起きますから、今回の用途では衝撃荷重が加わることは必至になる状況です。

ですので、想定している静荷重が引張強度は越えないものの、耐力を超えていた時点で1回きりの使い捨て用品になることを示している訳ですが、実際はそういった使い捨ては想定されていない製品です。

しかし、当の役職様方々は技術系部署の役職にもかかわらず、図面見ない&オーダー計算すらできない程度のなんちゃってマネージャーな状態です。

しかもこの問題は製品の完成に辺り関連部署ともやり取りしている訳ですから、担当部署だけではなく組織として全体。品質管理を含めた全社的な問題という有様で…。

※ この組織においては別件で検証結果の報告書を提出した時も図と絵と説明入りで、順番に読めばそこそこの素人ですら理解できる程度に落として優しく書いたつもりであった報告書ですら、『面倒くさいから読まない!』とそのままゴミ箱に直行した上司もいました。

この開発部隊の役職な方々の免罪符としては、

『メーカーの強度計算書でOK!いうてたもんッ!』

とか言い出すのでしょうが、試作納期と目先の成果欲しさに計算根拠に踏み込んでない(耐力超えてるけど?動荷重は?)という時点で、リコール案件ですよ?と…まさにコレ。



技術士なら止めろよ!と突っ込まれるかもしれませんが、当時の私は遠目にちらっと見た程度の部外者ですし、この組織は上司の顔色こそ全てというような組織ですし、口を出した瞬間何されるか分かったものじゃありません

まぁ、それに何かあったとしても重症には至らない道具ですから、自分の身の安全の方が優先されます。

生きて、生活できて、少しだけ余裕ができて、初めて倫理を語れるのですから、口を出すことすらままならない立場にあるのです。

それに、この組織に来てからは散々進言・苦言を呈してきましたが、過去に私の意見が通った例は過一度もありません。何かしら気に食わないと判断されると急ぎの数千円程度の物品購入で数か月待たされるという嫌がらせを受けるので、結局間に合わなくなって私費で何とか処理せざるを得なくなるという、遠回しにガンガン個人の資金力・耐力を削ってくる組織なのです。


因みにですが、知能の側面ではどのぐらい残念な組織かというと、過去にデータシートから明確に推測される問題(こいつは使い物にならないレベル)について進言したことがあるのですが、本人推薦の大好きな業者?だったらしく

『データシートに載っていることなんて、正しいとは限らないだろ!実際に実験したデータを出せ!』

こんなことを言い始めて、平気でプロジェクト全体を数か月止めるような組織体制です。

本人は予想通りの結果に半ギレでしたが、その翌月には

『何でこんなにプロジェクト遅れてんの?』

『何でデータシートに書いてあることを検証するような真似をしたの?』

と言い始る程度の残念な方々です。

(ちなみに組織の長なので、私がその方面の技術士で過去の職歴もその方面の知識もそこそこ豊富であることは知っているはずです。)

そんな訳で、この組織では私のようなガチンコ系変ジニアは最下位の人員なのです。

現代のように格差拡大信仰を推進し続けて上司(年間で数万円/月給与が上がったバブル期世代)と平(年間で数千円/月上がれば御の字)との差が余りにも大きくなり、毎年のように税をガンガン上げて使えるお金を減らしてくるような世知辛くなった日本で生きるためには、まず食うための身銭を稼がねばなりません。


さて話を戻しますが、このリコールにすら該当されるべき問題は

『たまたま溶接の品質が悪かっただけだろう』

『顧客の使い方が悪いんだ、もっと丁寧に扱うように指導せねばならないッ!キリッ!!』

という程度の認識しか生まれず、先送りという形で闇に葬られる運びとなりました…。


この事例は、どこの自動車会社やねん!と突っ込みを入れたくなりそうな様相ですが、世間の企業様で行き遅れが支配する開発部隊のレベルというのはだいたいこんなもんです。

ひたすら他人下げで相対的にのし上がった何も知らんド素人レベルの人材が、マネージャーと称して投入され、業者や部下にマウントとって毎日が過ぎてゆきます。そして部下には使わせないお金をドブにバンバン捨てながら、自分でも何かよく分からないものを成果物として会社で計上し、成果が出たから昇進と称して他部署に流れてゆくのです。

結果、組織に技術なんて残りませんし、中にいる人には技術の蓄積はできません。他社に頼んだ成果物は開発費が高い割には中身はブラックボックス。資料も何もありませんから、業者と取引がなくなればただのゴミとなります。

つい先日のみずほが似たようなことやってましたよね?

こうして開発部隊と称しながら、札束でマウントとる以外何もできない軟弱組織だけが残る結果となりました。


こんな有様が常態化しなければ日本の国際競争力がここまで低下することもありませんでした。

今の日本国内産業では大したものが作れない国にまで落ちぶれている現実から逃げてはなりません。ここ20年のもう成長しなくていいじゃないか路線のおかげで完全にお隣の国と日本の技術的能力水準・経済的立場は逆転しました。技術は生もので、黙っていれば陳腐化して競争力がなくなります。技術水準を守るためには付加価値を上げる以外の手はないのです。

今の日本は発展途上国並みなのです。

その事実から目をそらしてはなりません。



この一連の流れからわかることは、組織に属す人間にとっての本質が、

『リコール隠し云々以前に、問題であることを認識しなければ、どうってことはない』

という程度まで堕落しているということです。


社会活動における倫理的問題については、コンプライアンス!と叫ぶ経営層側の問題が主要因あって、技術士程度も取れないような連中が技術的なマネージメント役職ついているという、どう考えても頭のおかしい経営側の人選にあることが多いように思います。


確かに会社には屑な平社員が存在しますが、屑な平社員が会社において実行できる反社会的や非倫理的行動なんてたかが知れていますし、会社組織を通して社会に迷惑をかけるような事象があれば、上司が止められる組織体制・教育体制でなければなりません。今回のような件では明らかに組織側が推進者なのです。


技術職って何の仕事ですか?技術職のマネージメントって何ですか?

もう一度あなたの会社の組織体制を考えてみましょう。

SDGsや環境問題、人権問題、性差別問題などもそうですが、こんな一見響きのよさげなキャッチコピーの声をあげる人ほどその問題を発生させている根本原因であるという現実に気づかねばなりません。

我々は正しく検証を行い、より良い物事の判断基準を自らが律せねばならない立場にあります。


しかし私はマネージメントの経験があっても、あくまでも今は超絶平社員。

組織には属していますが、技術士としての仕事にすら携わることを許されない干された窓際族的立場なのです。

このような組織的な問題からはちょっと離れながら

m9(^Д^)プギャー

しつつ、毎日ネタができた!酒がうまいッ!!と人生を楽しむ材料にさせていただきます。

嫌なストレス溜めないで健康的な暮らしをする最大の秘訣は、バカの相手はしないことです。

ではでは、今日はココまで。
またの機会に会える事を楽しみにしています。

2021年8月1日日曜日

最近の省電力のRFID環境は非常に悪いので、受信機側で対処策を施す

おはようございました。
最近の『なんでも無線でやっちまえ!』の影響もあってか、弱電波かつ省電力系のRFIDにとっては一気に厳しくなっております。

特に変調方式が単純なON/OFFのもの(広義のAM)やAMのような変調方式であれば、ものすごいノイズに弱い変調方式です。
そのため、周辺のノイズ環境で何も取れなくなるという事態になることがしばしばあります。

そう、太陽光発電(全体的な周波数帯のノイズが底上げされる)とか、違法無線(特定の周波数でフィルタで抑えきれないほどの電波強度)とかな!

そんな訳で本来の性能を発揮できないRFIDレシーバーに対して、
『これでもかッ!』
という程にS/N比向上対策をしようと考えた訳です。

とはいうものの、304MHzなんて変な周波数帯(公称は309MHzらしいが…)を使っておられれるので、かなり大変。
レシーバー側はSAWのBPFが1段入ってるだけでプリアンプも何もないので、超近距離用途限定の代物なのですが、それを数m離れたところで、しかもそこそこの速度で移動している物体を検知したい、しかも確実に取り出したいだなんていったものだからさぁ大変…。

そんな訳で、受信機の内部に加工を施すと色々厄介なので、アンテナから受信機の間に何かを入れるということで妥協することにしました。

まずはバンドパスフィルタ。
LCで組むとかなりの段数になるうえに、そんなに急峻ではないため、セラミックの物理特性を生かしたSAWフィルタを使えないか?と探したところ、ディスコンになった村田のSAWフィルタの流通在庫を幾らか手に入れることができました。
多量に生産するときは、近い製品で販売中のリール買いできる物があったので、とりあえずこいつで茶を濁そうと思います。

使用部品を用意して、まずは基板に電気用接着剤で仮固定
頭で描いた手順確認しながら、1個目を作りつつ手順の整理をしてゆきます。
完成したので、残りの3台を同時並行で作りこみ完成。
完成後はフィルタの特性を簡易的に計測して電気的なミスがないか確認しておきます。
最後にポリアミドのホットメルトで封止して、熱収縮チューブとテプラを張って、完成。
フィルタ後のプリアンプはAmazonに転がっていたSPF5189Zを使ったものを2台用意しました。

するとあら不思議…周辺のノイズで全然受信できなかったRFIDが20m近く離れても十分に取得できるようになりましたとさ…。

結果から言えばこれで片付くような簡単な代物ですが、電波を扱ったことの無い方には何でトラブルが起きてるのか分からないとか、どうやって原因を探すのかもわからない方が多くいらっしゃいます。
原因が分からねば対処方法も見つけられませんので、原因の特定を確実に追い込むことが成功への最短距離です。
そう、技術の世界にコレをやれば何とかなるというような魔法の薬や言葉はありません。
治ったとしたならそれは運が良かっただけなのです。

敢えて言わせてもらいます。
『電波物をやったことがない人は素直にノイズ対策か電磁波経験者に教えを請え!』

ではでは、今日はココまで。
またの機会に会える事を楽しみにしています。

2021年7月27日火曜日

家の小型倉庫の屋根がやばいので、波板を張り直す。

 おはようございました。

自宅の倉庫の波板が購入時から危険水域でして、最初は亜鉛塗装で錆と腐食の進行防止を図っていたのですが、そろそろヤバいと思っておりました。

今住んでいる地域は結構強風が吹き荒れる地域でして、止め具の死にかけている波板が暴れることが多くなってきました。

ブロック乗せて抑えてはいたのですが、世間様的には

『ボーナス出たら何とかします』

を通しておりまして、

ブロックで抑えていたら水分が乾きにくいので、嫌でも寿命は短くなる訳でして、早めの対処が必要です。

そんな訳でボーナスが無事出て晴れの日が続いたので、ささっと片づけることにしました。

まずは波板を外して…
波板を止めていた平板は結構傷んでいるのが分かっていたので、外します。
垂木が1本どうしようもなくダメになっていたので、雨どいの支えと一緒に交換しました。
せっかく天井をバラしたので、防腐剤を塗って数日放置します。
防腐剤の揮発成分が樹脂系の波板の劣化を急速に進行させるので、しっかり乾かさねばなりません。

そして乾いたら母屋材をガンガン張ってゆきます。
木ネジで止めますが、その際にアルミの母屋材に打った木ネジから水が垂木へ浸入しないようにネジ穴をシリコーンで封止しながらねじ止めしておきます。
ついでの作業で耐震的に弱いので、補強金具やコースレッドをガンガン打ち込みます。
最後に波板を張って完成。
波板フックの間隔が狭いのは強風対策です。…と言い訳しておこう。
波板を熱戦カットポリカにしたおかげで建屋内がとても明るくなりました。
どのみち10年ちょっとで交換せねばならないので、フック式にしたかったってのもあります。

ではでは、今日はココまで。
またの機会に会える事を楽しみにしています。

2021年6月30日水曜日

電波・ノイズ調査環境をアップデートする

 おはようございました。

私は最近RFIDの不具合調査屋さんも兼務するようになりました。

私が持っている、電磁波・ノイズ環境測定の道具はWA5VJB氏の作った基板型ログペリアンテナ3種(https://www.wa5vjb.com/products1.html)を使っていました。



しかしながら最近RFIDのタグの周波数が300MHz近辺のものが出始めております。

私が普段使いしている基板アンテナは400MHzです。

これは困った…ということで、最近技術力向上の目覚ましい中華製基板アンテナを選ぶことにしました。

最近怪しい物を買うにはこのサイトだろうと選んだのが『banggood』

ここで290MHz~1100MHzの奴

https://www.banggood.com/Broadband-Antenna-EMC-EMI-Antenna-Directional-Antenna-290M-1_1G-EMI-Rectification-p-1820845.html?cur_warehouse=CN




と、ついでに、600MHz~16GHzの奴

https://www.banggood.com/600M-16G-Broadband-Antenna-Directional-Antenna-UWB-Wifi-Antenna-p-1718136.html?cur_warehouse=CN

の2枚で攻めることにしました、

早速基板を購入し、ついでに樹脂ネジとスペーサーと樹脂製の板で5mm以上の奴を買います。

今回勝った板材はポリカーボネートですので下手なことをすれば即割れます。

M3の穴でも2回、φ5.1mm(カメラネジ用の下穴)の穴と言えど、ドリルで3回ぐらいに分けてゆっくり空けて彫ります。

タップを立てて基板をスペーサーを使ってネジ止めして完成。





三脚につけられるようにユニファイネジも空けておきます。本当はカメラ三脚部のネジはもう少し強そうな材料の方がいいんだけど、金属はあまり推奨できないので仕方ないかもしれない。(という言い訳の面倒臭いから諦めた)

手元にある環境はnanoVNAしかありませんのでガッツリしたことは断言できませんが、基板自体の周波数特性はかなりよさげな感じに仕上げておられます。

プリコンプライアンステストするにしても中々良さ気な物ですので、是非ご賞味あれ…。

これでもう暫くは現役のデムパ野郎を名乗ることができそうです。


ではでは、今日はココまで。
またの機会に会える事を楽しみにしています。

2021年5月30日日曜日

どうやら左遷になった模様です(広島で暫く働くことになりました)

 おはようございました。

運が悪いというか、このタイミングで鳥取(米子)から広島市に勤務先が移りました。

あ…転職ではないですよ?念のため…。

という訳?で、どうやら残念なことに暫くこちらで電子回路やソフトを弄るようになりそうだ…と思ったのですが、暫くは尻拭いに追われそうです。

技術系の話をあまり考えずに業者を斡旋してきたため、まともに動かないで問題になっている代物やひたすら事務仕事の生成ために引き延ばしを図るプロジェクトなど、なんだか近代日本の悪いものが合わさった縮図な気がしています。

色々と問題が山積みですが、まずは地道に感を取り戻すところから始めたいと思います。

と思ったらお風呂の混合栓が…

栓の開け方を常時調整せねばならない代物でした…。
高温側の水栓が熱膨張で常時開度が変わるため、調整がものすごい面倒くさい奴です。
誰だ?こんなのを選んだ輩は???

ということで、自宅の使わなくなった風呂で無駄に転がっているサーモ付き混合栓(TOTO)を引っぺがしてきました。
では早速、必要なものを買いそろえます。


あれ?この時点で¥8000近くかかっているんですが…

無事取り付けられました。
後で気づいたのですが、新品買っても大して値段変わらん気がした…。
長居はする気ないので、サクッと片付けてしまいました。

測定器もそれなりに少しだけ持ち込んで色々と感覚を戻してゆこうと思います。

ではでは、今日はココまで。
またの機会に会える事を楽しみにしています。

2021年4月25日日曜日

我が家のVitz(NCP13)を長距離運転しやすい様にクイックシフト化+延長をする

 おはようございました。

とある事情で広島と米子を往復することが多くなりました。

そこの準備で純正ハンドルを延長して少し楽な体勢で運転したいという願いをかなえました。

長距離運転で楽になるための次の手立てとして、ハンドル位置に近い位置でシフト変更したい…というものがあります。

しかし、我が家のNCP13は既にTRDのクイックシフトを組んでいる状態。下手に延長したらずいぶんと操作するストロークが増えて面倒になる事請け合いです。

そこで、シフトのシャフト部分を延長したものに入れ替え、がっつりクイックシフト化したのちに延長して手元でノーマル状態並みの距離にしようと画策しました。

オークションで加工済みのカローラランクスの物が流れていたので、こいつを使う事にします。
まずはノーマルのサイズ
加工品のサイズ
いい感じにクイックシフト化されることが期待できます。
カバーを外して掃除をします。
そして入れ替えました。
車種は違えど同じ寸法のネジ穴位置なので、ものの見事にきれいに収まります。

せっかくなので新品のブーツに変えて、10㎝延長しました。

無事ノーマルに近いストローク量に抑えられながらもハンドルの近くにいるのですぐに手が届きます。山道でもぐいぐい遊んでゆけるでしょう。

これで往復の運転が楽になると思います。

ではでは、今日はココまで。

またの機会に会える事を楽しみにしています。

2021年3月31日水曜日

石油ファンヒーターの調子が悪いので修理する

 おはようございました。

家で使用している石油ファンヒータの調子が悪くなり始め、とうとうエラー表示をして動かなくなるという状態になりました。

三菱製の古い奴で20年以上前のものです。

表示部に『F6』と表示されて動きません。

原因は火炎検出器の信号が正しく検知できませんというものです。

検出方式は炎内に置かれたタングステンの電極と、筐体間の抵抗値を計測するものです。

燃焼中の炎は所謂プラズマ状態なので、筐体(火炎出ている箇所)と電極間には電気が流れるはずなので、流れないなら火が消えているという方式です。

断線のリスクや多様な異常時の対策を考えると、安全側になりえる検出機構ですね。


そんな訳で、その電極がなんで検出しなくなったかと言うと、空気中の埃・ゴミ・空気以外の成分がたまたま電極付近を通った時、たまたま付着してどんどん燃えない成分が重なってゆくというものです。

代表的なもので言えば珪素(ガラスの主成分)ですね。地球上に普遍手にに存在する物質で、身近なもので言えば砂です。

埃や潤滑材、ヘアスプレーなど色々な物に混ざっています。

さて、薄い強固な硝子膜のようなものと言えば代表格でスマートフォンの保護ガラスです。

コイツを割るには相当な力・衝撃が必要だと容易に想像がつきます。

普通にワイヤーブラシでガシガシしても簡単には落とせませんし、鑢でも結構な時間がかかります。

そこで簡単に割る技として、『電極をガンガンに炙って、赤くなったら水に突っ込んで急冷する』というものがあります。

電極と付着物の熱膨張係数の差を利用して割ってやろうというものです。


という訳で実際にやってみました。

必要な時間は大体1時間半。

必要なものは『プラスドライバー、ラジオペンチ、ガスバーナー、バケツに入った水』たったこれだけです。


さて、さっそくカバーを外してゆきます。
ついでなので、コンプレッサーのエアーダスターでガンガン埃を飛ばしておきます。


見事に御開帳、そして、電極らしきものが2つついていることが分かると思います。
一つは着火用の放電某、もう一つが火炎検出用の物です。


鈍い白色のザラザラがゴミや埃、珪素の結晶です。

火炎検出用の物はUの字に曲がっているので、こちらを重点的に清掃すれば修理できます。

ラジオペンチとバーナーをうまく使いながら、赤くなるまで熱して水で急冷します。

そして、ワイヤーブラシで割れたものの除去を複数回繰り返すと、綺麗に落とせます。


そして元通りに組み立てて完成です。

意外と簡単でしょ?

昔の製品は現在の製品に普遍化された寿命短命化というステルス値上げの無い時代の製品です。

ですので、しっかりと整備をすれば、かなり長い期間使えます。

皆様におかれましても新製品に飛びつくよりも手持ちの製品を修理する方が意外と安くつく場合もあるります。

状況や場面によって修理をするという選択をされることをお勧めします。


ではでは、今日はココまで。

またの機会に会える事を楽しみにしています。