2020年6月6日土曜日

behringer の ECM8000 に手を染める

おはようございました。
夏のボーナスが入るであろうという期待の下、今回はどんな遊びに手を入れようか?
そう考えていくつか候補を上げた中で、
『実用性のある測定器で遊んでみたい』
そんなことを思うようになりました。

そんな訳で候補に挙がったのが、
『測定用マイクで遊ぶ』
という、一般人には訳の分からない行為でして、ちょうど都合が良い事に
家の中には今は絶版となったPanasonicのコンデンサマイクの名器『WM-61A』がいくつか転がっており、こいつを利用できる玩具はないか?と考えた次第。

ネットでネタをあさっていたところ、丁度 behringer の ECM8000 が安くて性能が良い割に、ホワイトノイズが酷く、コンデンサマイク入れ替えて基板改造で性能が良くなる…という記事を見かけました。

ちょうど良いやんこれ…と思い、ポチろうとしたのでしたが…
改造したものは測定器としては微妙な位置づけ(正規としては扱えない)になるため、まともに使えなくなります。
おまけに音響の基準測定器なんてものは持っていない訳で…。

測定器で遊びたいんじゃないの?
もうちょっと頑張ればまともな測定器『Dayton Audio EMM-6』が買える
なんて誘惑が頭をよぎりましたが、
『お前は玩具が欲しいのか?それとも測定器が必要なのか?』
と自問自答をしたら、間違いなく
『玩具が欲しい!!!』
となったので、購入に至りました。

さっそくコンデンサマイクの改造から入ります。

ケースとソースの配線をデザインナイフで切り離します。

そしてそれぞれに配線を施します。
配線したら固定をしましょう。私は電気用部品という事で、ポリイミドのホットメルトで固定しています。

そして今度はマイク本体。
頭は外からラベルはがし用の液体を流し込み、数分置けばゴム板+プライヤーで容易に外せます。コンデンサマイクも同じように外します。
私は自分の業界ではおなじみの雷神を使いました。
そして、基板の方はコネクタ側のネジを3本外して引き出せば基板が出てきます。
熱収縮チューブでおおわれているので、切り離します。

基板が出てきました。
改造点は
  • コンデンサマイクの交換
  • ソースフォロア化改造
  • ツェナーダイオードの廃止
  • コンデンサ類のアップグレード(タンタルは短絡故障するので回避しておきたい)
こんなところです。

コンデンサは電源系は固体高分子や低Zの電解コンデンサ+セラミック裏付け
直流カット部分は面実装のフィルムコンデンサという形が楽に実装できます。
面実装の積層セラミックコンデンサも使えますが、波形のひずみが出やすくなるために電圧で容量が変わりにくいものを選ばねばなりません…そんな都合のいいものは今のところ入手は厳しいです。
最後に熱収縮チューブをかぶせて収納すれば完成です。

そんな訳で無事完成しました。
あぁ、プリアンプいるわ…ってことで、追加で購入しました。
貧乏人なので、安く済ませようと behringer の U-PHORIA UM2 です。
コイツで周波数特性が偏ってたらまずいので、念のため単体で測定をしておきます。

よし!問題ないよね。

ホワイトノイズも消えていい感じですが、私が普段使っている測定器との接続はすこぶる面倒くさい…。
キヤノンコネクタ(XLR)ってのは一般人には縁が無さすぎなんですよね…。
(以前放送業界に居たから見慣れてはいるのですが…)

結局もう暫くは随分前に作ったWM-61Aの玩具マイクが測定では主力になりそうです。

ではでは、今日はココまで。
またの機会に会える事を楽しみにしています。