2022年9月30日金曜日

AMAZONで売っている格安ノイズソースの挙動について曝す

 おはようございました。


ついこの前まで小電力無線がらみ、伝搬特性がらみの仕事をしておりました。
この手の仕事をするときに必要なものは様々ありますが、その中でも皆様にとって有用であろうというネタの一つ、ノイズソースの特性について曝してゆこうかと思います。

ノイズソースは広域な周波数において、そこそこ平坦な出力のノイズを出したい道具でありまして、雑音指数の計測、アンプの各種特性の採取、フィルタの大まかな特性や、伝搬の特性、ホワイトノイズ耐性の測定なんかにも使えます。

さて、今回使用したのはAMAZONで転がっていたこの2種類。



緑色の奴と黒色の奴です。
とりあえず動作の挙動が分からないと使いようがないので、さくっと調べることにします。
受信側のスペアナはたまたま近くに転がっていた借り物の、テクトロニクス社製のRSA306
玩具のスペアナと違って、これならそれなりに信用できそうな傾向が得られると思います。

さて、とりあえず1台目の緑の奴から


とてもフラットとは言えないノイズです。低い周波数領域に幾らかのピークがあり、なおかつ周波数が上がるとだんだん落ちる前提での使用をお勧めします。


次に2台目の黒い奴





2GHzちょっとの所と、2.47GHz付近になんかピークや突起が出ています。
ですがそれ以外はかなりフラットに近いので、このピークや突起がある前提で、2GHzまでで遊びに使うには十分かもしれません。フィルタを合わせて使いましょう。

どちらも元々2GHzまでで使うような代物だということがよく分ると思います。

こういった測定器の補助道具は、必ずまともな計測器でどのような挙動を示すか確認してから調査に用いましょう。

ではでは、今日はココまで。
またの機会に会える事を楽しみにしています。