2014年3月29日土曜日

延命措置という商売の可能性

お久しぶり?です。

最近ばたばたとしていまして、おかげさま?で、愛知県技術士会の“業績発表会”に続き、“中部電気電子情報工学部会”(技術士会の部会)においても、講演をさせていただきました。

“中部電気電子情報工学部会”の講演では、今まで私が話した内容はダークなネタたんまりだったせいか、笑いが取れませんでした。
現実味を帯び過ぎで、なおかつ未来が悲観的に見える現実がありありと見えるためか、絶句してしまうパターンが殆ど
しかし今回は受けがよく、笑っていただいたので、助かっています。
講演物は時々笑いが無いと辛いですよね。

今日は、その中でお話した事について暑苦しく語ろうかと思います。

現実的な電子機器の入った製品は有限の寿命で、産業用製品の場合1日8時間の使用でおおよそ10年で寿命を迎えるように設計されています。
これが民生製品なら、1~3年ですね。

これは装置設計者が半ば意図的に組み込んだ寿命です。
保証期限で物が壊れる設計 でもお話しましたが、マニュアル化という形で、寿命は組み込まれています
マニュアルに反すると、製品が出荷できないと言う変な社内ルールが多く、製品としての感性ができないと言う縛りがあるので、嫌でも従わざるを得ません。
ぶっちゃけた話、マニュアルは最低限側の基準ですから、安全側・優良側に振る分には何も問題ないのですが、昨今の技術が解らない人がマネージメントをやっている組織では、それを許容してくれません。
マネージメント能力の低下は会社の製品の寿命に関する特徴づけをする、そういった点でも問題になるのです。

さて、話が逸れましたが、産業用途では10年どころか、20年は持ってくれないと話にはならない場合がとても多くあります。
産業用は365日24時間連続稼動が当たり前のようにあり、それを20年です。普通に考えたら気の遠くなる設計をしなければなりません。そして、そういった寿命を満足できる製品は世に殆ど有りません
だったら、素直に壊れたら(可能であれば壊れる前に)同じ製品を再購入して入れ替える、もしくは、延命して使うと言うのが常套手段になります。
しかしながら10年後も同じモデル、もしくは互換品を生産しているのは殆どありません。ですので、延命措置をする作業がとても重要になります。
しかし、世の方々はこの延命措置の収益に関してとても関心が低いと感じています。私の会社での実例でいえば、私の入社以降2年半で単純に数値化できる額面で1億円中盤まで計上できています。おおよその設備規模が50億円弱ですから、規模と生産額の割には結構な数字をたたき出しているのではないでしょうか?

もちろん私が本気になればもっと伸びますし、より正確な数字も出せるでしょうが、今の会社は非協力的であり、成果主義と言いながら報酬は全く増えません。
それどころか減額の一方向です。報酬を上げると入社前に約束したのですが、約束も守りませんし、平気で法を犯して電気主任技術者という立場な私を困らせてきます。役員と交渉しましたが無駄でした。ですので、これ以上は一切協力しない事にしました。収益も必要以上に上げません。オシロスコープや、装置の貸し出しも、しない事にします。

私のような境遇の人って、結構多いような気がします。設備管理系の人は、投資削減をした=中長期的な収益保障に該当するのですが、それを低く評価しがちな地域社会情勢があるように感じます。
この延命措置に関して、数値化が結構しやすいので、立派な商売になるのではないでしょうか?幾らか日本企業で“装置を直します”“延命措置をします”と言う商売をしている会社があるので問い合わせをしてみたのですが、能力的に話にならない場合が多く、営業も貧弱で話が通じない会社が多いです。ようは、能力以上の仕事を請け負っていると言う話です。これではまともに注文をだせる訳が有りません。
延命措置は施工した=無限の寿命ではないので、再設定された寿命が焦点になります。
その再設定された寿命がどのぐらいか、どれぐらいの費用がかかるかが解れば、素直に投資減額が算段できます。
例え、修理をしないまでにしても、故障原因と実動作の環境がわかれば、今後の装置の故障予定を立てる事ができるようになります。
突然起こる故障に対しては、結構無防備になってしまい損失を出す事が多いのですが、装置の故障が事前に明確であれば、予め準備ができるために無駄な損失を低減する事が可能になります。

本気で延命措置・寿命診断の商売を考えるという行為があってもよいのではないか?私はそう感じています。

ではでは、今日はココまで。
またの機会に会える事を楽しみにしています。

0 件のコメント:

コメントを投稿

ご意見や要望はこちらへどうぞ。