2014年4月20日日曜日

日本車を悪くしているのは本社組織

私は日本人ですし、日本という国が好きですので、日本製品を可能な限り購入したいのですが、いかんせん日本企業の成果物がそれを購入をさせてくれない事が多々有ります。

例えば日本車ですが、
日産⇒韓国産部品(特に特許絡みで問題視されているポスコ)
ホンダ⇒韓国産部品を積極採用の表明、おまけにシステム屋、ソフト屋の能力不足(乾式のDCT問題)の露呈

というような構図が代表例にあるように、日本製でうまく纏めようという気が見受けられません。

実際にアジアやその周辺諸国の海外工場や、製品を見れば解りますが、現実問題として、

  • リードタイムが長い
  • 品質が安定しない
  • 最初は安定しても途中から一気に悪化する
  • 原材料が手に入らないので、結局日本から輸出が必要
  • 現地人は日本人以上に社員教育に手間隙がかかるので、無駄が大きい
  • 職場の定着率が圧倒的に悪い(尤も、今の日本社会は会社自ら社員を冷遇する事によって定着率を下げようとしているので、ココは意見が分かれるところですが…)
  • 日本の教育とは違い、基本的な能力が低い(読み書き、足し算引き算レベルの問題)

というような問題が先ず現れます。
そういった現実的な問題を加味すれば、結局はソコソコ高めの価格にしても、日本製が一番品質を制御し易いという事実が見えてきます。
ただ残念なのは、最近
“会社は社員の冷遇によって積極的に会社の内部崩壊を促進している”
という事実があります。
そのため、日本製といえど、会社が微妙な企業は品質が悪くて当然です。
この事実はしっかりと認識しておくべきでしょう。

本来、会社は一度でも成功の軌道に乗り始めた場合は、外の力では容易に潰れません。
会社が潰れるおおよその場合は、社員自らが、自らの意思、自らの手によって、会社そのものを破滅へと導くため、成功の軌道から大きく逸れ、取り返しの付かないところまで足を進めるのです。


そういった企業のひとつにトヨタ自動車があります。
最近ハイブリッドばかり出していますが、そのシステムは昔に比べてものすごく安価な構造になりつつあることをどれだけの人間が知っているでしょうか?

そもそも、1代目プリウスを作った方の志は非常に高く、安全を多重に配慮する事が前提で作られています。
そのため、非常に高価で、一般人に販売すると赤字が出ていました。
駆動源のインバータ回路は完全に2重化され、1回路が死んでも継続走行可能な構成。
つまりはこの前のIGBT破損による急激なトラブル発生⇒リコール対象のような現象は簡単にはあり得ません。
ブレーキは機械式の上に電気式を付け加える方式。壊れてもブレーキは機械式で動作します。これも2~3代目のリコールや改善で問題視されました。
バッテリーはしっかりと上下限まで使うので、システムとしての正しい寿命を電池の劣化という形で表していました。

つまり、ハイブリッドシステムは環境対応車ではなく、ただのハイテクカーというだけだったに過ぎないことを、自らが公示していたのです。
まぁ、東富士研究所の成果物ですから、極至当然ですよね。

しかしながら営業企画側は別の意味で捉えました。
電子化されたパワーステアリングでは、当時のオルタネータで充電電力が足りていません。
そのため、初期型の高級車では平気でシステムダウンする問題がわかっていましたから、このシステムを搭載する事によって、
“エコと見せかけて電子化されすぎている車内環境の充電不足を何とか補おうとした”
訳です。
生憎、ハイブリッドはエコだと勘違いさせるのは容易ですし、ハイブリッドの本命的システムだったホンダのインサイトも電気2重層コンデンサ方式から電池に方向転換をしたので、暫くは敵が出ません。
そんな訳で1代目のプリウスで得た社会実験データを基に、機能の削減と、徹底的な簡素化=一部の不安全化と非効率化を果たしたのが2代目以降のプリウスです。
2代目はバッテリー電圧を一度昇圧して効率を落とし、モータの回転を稼ぎ出力を上げる。
3代目に至っては減速ギアを用いて機械効率(つまりはシステム効率)を落としてでも売り込むという徹底振りです。
結局のところ、1代目の意思とは似て似つかないものに成り下がりました。
ハイブリッドシステムとは何なのか?もう少ししっかり見直すほうがいいのではないでしょうか?
減速のエネルギーを加速に使いたい…たったこれだけのシステムだったはずです。

トヨタが特に色が濃いのですが、日本車をお薦めできない理由が別にもあります。
メーカー純正のオプション品(ディーラーオプション)の一部は、社外の製品なので、実質的サポートを受け難い状態にあるという問題です。
潔く社外品で構成すれば施工をしていただいた業者さんや、部品販売店と連携できます。
しかし系列会社のオプションとなると話が別です。
縦割り体制が非常に厳しく、情報融通をしてくれません。そのため、業者への対応・ハンドリングを自らが行わなくては成りません。
同じ系列会社でも、会社名が違えば相手にしないことも多く、そこをディーラーは何とかしようとするのが普通だと思うのですが、今はしてくれる人が殆ど居ません。

現実問題として、これは労働環境にも問題があるからだと思います。
ディーラーのノルマは結構厳しく、人間扱いをしてくれません。しかも給与は劇薄…。いい人はすぐに辞めてまともな仕事に移ります。
これは日本人が値引きをしたがる=相手ディーラーの人間の給与を払わないのも一部の要因です。
ですので、私は相手の瑕疵が無い限り工賃も販売価格も値引き交渉をしません。払えないなら自分で作業するという方式で挑みます。
給与が安くなり、激務のノルマが与えられた結果、ディーラーの質が下がり、どんどん会社と会社中間の面倒くさい問題をディーラーがこなさなくなり、最終的には客に投げ始めます。
本来の仕事を放棄して、単純に窓口化しただけの構造になりました。
そういった兼ね合いから、トヨタであればTRD、モデリスタ等は、ディーラー同士と手をうまく組んでくれない事が非常に多いです。エリア86とは何なんでしょうねぇ~(棒
客が困っていようが何しようがお構い無しです。クレーマーと同等に扱います。
1人の顧客が居なくなっても、彼らには全く害が無いと信じ込んでいますから。
このご時勢で口コミのほうが重要だと言うことをまだご理解されていないようです。
カタログや販売店の言い方、売り込み方は、あたかもディーラーでサポートを受けれるような言い回しが濃厚なので、そのうちコンプライアンス問題として、JIS Z 26000で叩かれそうな勢いですねぇ~

結局どこのメーカー、ディーラーも同じように質が下がり始めているので、顧客はディーラーにお金を払わない、会社はディーラーへの販売促進金の付与を下げるという形で、自らが自らの首を絞め、日本車を購入した後の処理ができなくなってきました。

こういった状況で会社の実質的な景気が上がるわけがなく、給与は減ります。
しかし、社員の数は多いですし、事務系の人間は捏造した成果を全面に押し出して、給与を下げさせてくれません。
仕方なしに技術系、現場系の社員の給与をひっきりなしに下げ始めます。
しかし、自社の社員や関連会社で、興味を持ったから入っているという事務系以外の社員のほうが有力な顧客ですから、その収入が減るので…。後は負のスパイラル。
自らが失策しているのですが、誰もこの失策を止めません。
トヨタ系社員のうちのどれぐらいの社員がトヨタ系の車を持っているか?技術系の社員の実態はどうなっているのか?実際の現場を見てもらったら明白ですよね。

結果、ヨーロッパ車は品質はそこそこですが、価格に見合ったものを作るので、そちらに流れ、日本車が売れなくなります。
ヨーロッパ圏では1ユーロ=100円の感覚ですから、我々が買っている価格の7~8割の価格で買える訳です。
日本車が売れない、売る気が無いとしか見えないのはもう明白ですよね?
代わり映えの無い張りぼて、弄るとサポートしない会社、なのに弄るのを暗に促進する(ディーラーオプションは非常に優秀な収益源)組織体制、弄ったら壊れるように出来ている見事な寿命設計。どう考えても日本車を購入するのは建設的ではないですよね?
素直に都心に引っ越すか、中古車を使いまわすか、親のを借りるか?それで御仕舞いです。買う気なんてとてもなれないのが普通の人間の感覚です。
尤も、私は日本車がこんな有様でも、札幌で火を噴いたVWには乗りたくありませんが…。

でわでわ、今日はここまで
また会える日を楽しみにしています。

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