2016年10月24日月曜日

冶具づくりは生産性向上の要件ですよ?

おはようございました。

仕事の片付け方にはそれぞれのやり方があると思いますが、私が失敗の確率を限りなく低く抑える手法の一つとして、準備に手間暇をかける事が挙げられます。

私は残念なことに、太陽光発電に若干関りがある立場でして、そこで使用する予定の冶具をホームセンターの部材でこしらえています。
もちろん毎度ながら会社からの支援(予算ともいう)はありませんが…(涙



その1、IVカーブ測定機用の部材を準備する


IVカーブの測定を行うには、日射量計が必須であります。
厄介なことに、太陽電池モジュールに太陽光が当たる角度と、日射量計を合わせる必要があります。
勿論、現場であれば、架台にマウントすればかなりいい感じで位置決めできるのですが、1枚1枚を測定せねばならない納入検査と重なったときは、角度を合わせるのに涙するしかないでしょう。
そこで、容易に角度合わせをする&太陽光にうまく当てる冶具として、カメラの三脚を使って簡単に調整できるものを用意します。

まずは土台となる板金
加工を容易化するために、アルミにしました。
大きさはホームセンター主体で選べないので、200mm×100mm×t=5mmの板を選びました。
中心に穴あけとタップ加工を施します。

そしてゴム板とアングル材を取り付けて完成。

そして太陽電池モジュールを測定するときは、傷がつかないように片方に1000mm×100mm×t=3mmのゴムマットを敷いて、片方を三脚に取り付けた先ほどの冶具で固定します。

ほら、きれいにアングル材でひっかけながら、日射量計も一緒に乗せることができました。
これで単体での測定は完璧でございます。
こうやって準備や調整にかかる時間を極力削減しながら仕事を進めると、工数の削減にもなりますし、失敗率の低下にもなります

工数はこういった冶具がない時のもので見積もるのが普通ですので、多少なりとも色目を付けてあげた(多少の値下げがあった)としても、大幅な収益率の改善ができるのです。
他所ならそのまま測定するかハイエース持ってきてその中に1枚ごとの測定器突っ込んであるかのどちらかなので、かなりの予算削減につながりますよね。

私はホームセンターに払った投資回収が全くできませんが…(涙

ちなみにこれぐらいのことをしようと思うと、

  • 工具類でおおよそ1~2万円程度
  • 部材で3~5千円程度

かかります。
当然のように技術料みたいな、一般的な作業賃を入れると、5~10万円程度が相場です。
当然のように休みの日か夜中のどちらかで私は働くので、このまんまの料金がいただけてもおかしくないわけです。
…仕事をくれる方を募集します。(違



その2、ノイズ測定のプリコンプライアンス環境を構築する。

電気が絡めば何でもこなしてしまう私、個人レベルでノイズ対策に関するプリコンプライアンステスト環境がほしいと思い始めました。
分かる人は『お前、頭おかしいだろ?』と、突っ込まれると思います。
何故電波を見たいのか?そこに電波があるから…ではだめでしょうか?

こういったものは見えてなんぼの世界なので、大丈夫と太鼓判を押して出荷したメーカーの腕を一般人が正しく見て、メーカーの開発能力を正しく認識することに意義があります。
そう、自信満々で送り出した製品に対して、
m9(^Д^)プギャー してやりたいだけ
とも言います。

運よく私はこの手のことにある程度精通していますし、電波暗室はないものの、素人レベルのもので良ければいくらか測定できる環境が準備できそうですので、さっそく用意してみました。

プリコンプライアンステストではおなじみの WA5VJB氏のプリント基板型ログペリオディックアンテナを購入し、アクリル板とプラスチックねじ類、カメラ用の三脚で測定ができる準備を行いました。
勿論三脚は金属やカーボンを使っていないものが良いです。
(だが、それは一般人の手の出せない領域の価格帯)


理想を言えば、糸か何かでアンテナを浮かしながら測らないとアンテナ係数がずれるのでしょうが、ホームセンター野郎にはそんな高尚なことはできないので、プラスチック螺子とプラスチックボルトで若干浮かせてマウントすることにより、誘電体の影響を気持ち少なくするようにします。
それに、プリント基板アンテナとはいえ、穴をあけたくはないのですが、致し方ありません。
次回は持ち手の部分を用意したアンテナを作ってくれることを期待します。
勿論、そんなに気になる程度に影響はないと思いますが、測定するときは使用をしないアンテナは螺子マウントなので、外しましょうね。


これも
アンテナ周りで2万円、
板と螺子で3千円
工具類で5千円
はかかっていますから、3万円+技術料で、10万円近い生産をしたことになります。
私は休みの日&夜中に何やっているんだろう…
…仕事をくれる方を募集します。(違


アンテナが準備できたので、あとは適切なスペクトラムアナライザを購入すれば完了なのですが…高いなぁ~とても一般人が手を出せるものじゃぁありません。
ということで、ボチボチとお金を貯めながらどうやって測定するかを考える事にします。
個人的には何でも使えるkeysightのFieldFoxハンドヘルドRF/マイクロ波アナライザが欲しいです。
誰かください(違

ちなみに、太陽光発電業界において、この手のノイズ測定が関係ないわけではありません
CISPR11の測定も必須要件になりつつありますし、近々に制定される規格 IEC62920 もこれらの測定環境が必要です。

現場でどのように計測するのか?は結構意見が分かれるところですが、普通に業者にお願いした場合は、1日100万円~500万円が妥当な価格になります。
勿論対策費用は別ですから、この凄い値段をどうやって捻出するか?が勝負になります。
厄介なことに、この手の太陽光発電業界にいる投機目的の銭ゲバさん方はお金を一銭も払わないが、何とかしろと言い続けます。
この人たちに対して、世間様に訴えられてもいいならどうぞご自由に…』なんて冷たいことは言わず、宥めながら資金を出させる腕が必要です。


ではでは、今日はココまで。
またの機会に会える事を楽しみにしています。


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