2016年5月8日日曜日

マーケティングができないと良い物でも売れない

お久しぶりです。
無料&徒歩圏内だから…と、とある音楽フェスティバルに出かけまして、そこで気付いた事が結構重たい事に気づきまして、それを書き殴ろうと思います。

地元民の音楽フェスティバルなので、地元のアマチュアバンドがメインなのですが、ゲストにプロがおられ、運良くその方の演奏&歌も聞く事ができました。

プロだけあって、しっかりと準備やボイストレーニング、進行の上手さ等、一線で商売できるだけの力があるなぁ~と職人の凄さを覚えました。
ただ、テレビに出張っているような某46・48等という喜び組さん達とは異なりとんでもなく技量が高いのですが、一時期売れかけてそのまま平行線のようです。
その売れない理由がなんとなく我々エンジニアの世界でも起こり得る話だと感じたので、さらっと書き殴ろうと思います。


ここから先は、あくまでも日本限定の話です。
売れない理由と言いましたが、正確には売り難い理由と表現する方が正しいと思います。
その売り難い理由というのが、売れる対象が少ないという事です。
※ しつこい話ですが、2016年の春時点の日本での話です。

売りたいものを売るのは結構大変で、市場が合致しないとなかなか売れません。
彼女の場合、歌は純粋に良いですし、容姿端麗、小柄なので可愛く男性受けもよい。
楽器も弾けて、歌も上手い、作詞作曲もできる、声質も綺麗ですし、(少なくとも現場とそれまでの下準備では)社交性も良い。まさに万能側に振った才能と努力の塊でしょう。
それでも爆発的には売れません。何故でしょうか?
私が勝手に想像するに、次の点がおそらく売り難いのだと思いました。

自らの歌いたい・全力で歌えるものが、聞きたい側の多数派とは少し異なる。
知名度が余り大きく無い状態からその状態が続いているので、少数派の深い客層しか付いてこない。

要するに、偶々時代と合わなかったってのが正しいかもしれません。
プロの世界ではこれを運といいます。
某声優出身の半分歌手も、演歌が全盛なら一発でトップスターでしたでしょうが、敢て声優という業界からの変化球でのし上がってきましたし、それと似たような状況かもしれません。

もう少し掘り下げると、次のような事が思い当たりました。
幾ら綺麗な歌声、容姿端麗、演奏能力の高さという武器を備えていても、歌は女性向けの歌という点です。
ピンときた人がいるかもしれませんね。
日本の歌の世界では、女性→男性向けの音楽。男性→女性向けの音楽でなければ、商業的に成り立ち難いのです。

もし女性が女性向けの音楽を売る場合は、容姿端麗が逆に大きなデメリットになります。これ、馬鹿馬鹿しいですが、とても重要な要素です。
日本の女性は自らより間違い無く美人である人を生理的に受け付けない人がなぜか多いです。
不思議ですよね…。少なくとも、爆発的に売りたいなら、暫くの間は何らかの我慢した活動は必須では無いでしょうか?
誰かと組んで、どちら側にも受けやすい歌を歌うならば売りやすいでしょうし、男性向けの歌に振ってから固定客を掴み、徐々に元の方向性に戻すのもアリだったのかもしれません。

日本のメディアは糞な事で有名ですから、体で仕事を取ってくるっていうのもあるでしょう。それを強くやっていたら変わるでしょうが、状況からしてそれを進めているようには思えません。(それを強くやっているなら、今頃結構な大舞台に出られている)
単純にインターネットやメディアが乱立して、歌の音源ソースが結構飽和しきっている世の中では、歌の技術そのままでは売り難いってのが一番大きいのではないか?と思うのです。

彼女は逸材だろうし、このまま埋もれるには非常に勿体無いですが、エンジニアの世界でも同じことが言えます。
ある程度食えて、自己満足でも良いならばそれで良いです。間違い無く固定客は付きますし、リピーターほど強い見方は居ません
しかし、もう一歩先に進みたいのであれば、その先に見えるドラマ・展望を配慮して、市場にどのように製品を投入すべきか?を正しく考え無なければならないようです。
幾ら優れていようと、買う顧客が何の幸せを感じて対価を払うか?を理解しないことには先には進めませんよ?

これ、技術系の話にも繋がります。
製品が飽和していますし、我々が購買層としている相手は現時点においてそれなりの幸せが享受されて居ます
その状態で、わざわざ新しいものを導入するという高いハードルを超えさせて、なおかつ投資価格以上のとてつもなく大きなUXを提供できますか?って言う話です。
ね?どう考えても市場を絞って活動せざるを得ないでしょう。
グローバル化キチガイの影響で大量生産が厳しいなら、ワンオフ物に近い良い物を作っても良いです。しかし、それなりの価格設定は必要ですし、その宣伝方法に関しても売る層によってかなり宣伝方法が変わります。
その重要性を考えた上で、正しく製品の方向性を作りこみをなければなりません。

それなりの知識を持った人が良い物を作るのは結構簡単ですが、市場で受け入れられるかどうかは結構微妙です。
寧ろ素人の方が良く売れる事があります。
その大きな差はマーケティングです。売る相手と、売る相手に合わせた製品の作り込みが必要になります。
製品を売りたい・売れないなら、先ず売る相手をしっかり研究する事をお勧めします。
顧客は性能が高い物が欲しい訳ではありません。安い物が欲しい訳でもありません。自分の欲しい物が欲しいだけです。

ではでは、今日はココまで。
またの機会に会える事を楽しみにしています。

追伸:
このアーティストに最初に会って、あ…雰囲気が國府田マリ子氏ににている…と思ったのは別の話。面接担当者的な勘ですが、似たような苦労をしているのかもしれませんね…。

0 件のコメント:

コメントを投稿

ご意見や要望はこちらへどうぞ。