2014年7月12日土曜日

Azbil製SDC40を復活させる小技

おはようございました。

本日はこれで7万円ちょい稼げる小技を紹介します。
(というよりは、故障したときに発注から納品まで1ヶ月は掛かるから、その生産ロスを防ぐ事ができるほうが主目的ですが…)

Azbil製(旧 山武 製)SDC40というのは結構古い指示調節計でして、お高いだけあって結構しっかりした作りになっています。85℃品の部品を多用している他所様とは設計思想も、部品の選定もえらい違いです。
しかしながら、この子も有限寿命の部品を使用していますから、そいつが先にやられる事は必至な訳です。
おまけに、この子のしっかりと寿命を全うしたときの故障の特徴として、AC100Vで使用の場合は“一度電源を切ったら2度と再起動しない”という特徴があり、電源の入り切りをしないプラントかつ、整備の予定を立てるのがプアな部隊にとってはとても厳しいものがあります。

現在の職もそのプアな部隊(…と言うよりは人手が居ないので手が回らないともいう)の超下級平社員の1人ですから、
こういう物の故障に対しての事前的な予防保全用予算を立てられるわけでもなく、
物資=予備品がある訳でもなく、
人員削減と親会社主導の投資以外の過剰な投資削減によってかなりの黒字をたたき出している割りに親会社から投資削減を強く要望される
などなど、非常に厳しい背景があります。
えぇ、最近100万までと緩くなりましたが、ついこの前までは20万円超えると一発アウトでございました。
(だったら、親会社主導の無駄な億単位の投資辞めてよと言いたいですが…)

と言うことで、会社の予算も無いわ、手持ちの現ナマもないわ、あるのはお家に転がっている大量の部品の在庫と、IT・電子等の技術土方現場で鍛え上げられた現場に即実践できる技術と技能だけ。
そういうわけで、私は毎度ながら10年使ったものを後5年ぐらいは寿命を延ばすという小技を駆使し、切り盛りしようという訳です。
おそらく私は嫌でも5年後にはこの会社から遠ざかると思います。
そこから先は会社の電子設備殆どの入れ替えが必須になるので、今の経営のやり方を進めるならば関わりたくありません。電子部品総取替えなんて、人員も居ないのに怖くて予算立てられません。

私が何故居なくなるか?理由は簡単です、
家賃補助が無くなるので食えなくなるから、そもそも生活できない
と言うどうしようもない理由です。
尤も今でも
増税の割に給与が上がらないので、毎月赤字で今までの蓄えがどんどん削れており、いつ辞めてもおかしくない状況
であったりしますが…

え?さっさと辞めろって?転職は面倒くさいから嫌なんだよ!転職7回(厳密には8回)を嘗めるな!
と言うことで、条件がよさ気な会社=本気で仕事をさせてくれる会社をじっくり腰をすえて探しているところです。
何だ転職する気満々じゃないかと言う突っ込みは無しの方向で…


さて本題。
先ほど述べた故障の要因は
電解コンデンサの漏れ電流が大きくなってしまい、電源基板の電源生成ICの電源電圧が上がらず、起動しなくなる
と言う原因です。
もう少し細かいことを話すと、電源を整流後、220kΩでICの電源に接続されたコンデンサにゆっくりと充電するのですが、ココの漏れ電流が大きくなると、ICの起動電圧まで電圧が上がらず、起動しなくなります。
要は、コンデンサの漏れ電流と、充電電流が釣り合ってしまうのです。
もちろん経年劣化したICの漏れ・消費電流が増えていると言う原因もありますが…
そこで、電解コンデンサを打ち直してあげれば問題は解決します。


ほかの電解コンデンサも同じく寿命間際を迎えているので全て交換しましょう。
ほかの基板も構成に依存しますが、電解コンデンサが丁度寿命近辺です。変える事をお薦めします。
何だ…また電解コンデンサかよ…という貴方!甘い、この基板の入力ダイオードブリッジが熱的に厳しく、古い基板と新しい基板では改善がされています。ここをしっかり認識した上で、ブリッジのICもより強力なものに交換しておきましょう。突然壊れると言う故障が亡くなります。
運よく?お家に800V10Aのダイオードが転がっていました。産業用途で使うならば、必ず800Vです。600Vで妥協してはいけません。他所からサージで攻撃されて殺されます。


と言うことで、私はこれで生産ラインの稼動失敗=億単位の損失を止める事ができました。
ただ、毎度の事ながら会社からは一切評価が有りません
せめて部署の皆で毎月飲みに行ける位の褒美があってもいいのになぁ~なんて思う今日この頃です。



ではでは、今日はココまで。
またの機会に会える事を楽しみにしています。

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