2014年5月29日木曜日

労働者への○○は義務という言葉

随分と日が開きまして申し訳ありません。
苦しいながらも無事生きております。
先日のETの会(倫理研究会)講演に続き、6月の愛知県技術士会 ワイガヤフォーラムでもお話をさせていただく運びになりました。
題材すら決まっていないので困ったものです、何にしようかと悩み中であります。
これを見ている方が良い題材を持ってきてくれないでしょうか?(ぉぃ)


さて、日本国内は好景気への急激な遷移が業界内部で淡々と行われています。
消費税が3%も上がったのに、上がる寸前の3月に特需があっただけで実質的に大して落ちていないというのは、かなり素晴らしい傾向ではないでしょうか?
その急激たるショックの影響か、色々と労働問題が世間で騒がれております。
特に今まで給与を叩かれ労働を強いられて来た日雇い・派遣・個人事業主への業務に対する日当の不当性が表沙汰になり始めています。
私も技術士会という場の中で、
ただの下級平社員から見た会社組織の横暴さ”
や、
“最近の日本企業の経営方法論が、『法の抜け穴探し』『如何に聞こえの良い言葉を並べる事ができるか?』『社員からの搾取』に偏っていることへの警鐘”
をぶちまけているのですが、技術士=相手も会社の経営陣である事が多く、
分かってはいるものの変える事ができない現実
を返してきてくれます。

私は思うのです。
“その苦しみを背負い続けなければならないのが経営者という身分であり、その覚悟がない限りは経営者になってはいけないのだ”
と…
だから私は覚悟をしなくてはならない時期が来ない限り、あえて役職に付くという選択肢をしません。
会社の昇進なんて、如何様にでもできます。政治家ごっこをしてれば簡単に昇進ができます。しかし、それで昇進することは社会悪だと断言します。
社会に対する貢献性という面では、本人にできる能力があるのか?の方が問われるのです。
私には『今は面倒くさいから嫌』の一言で昇進の拒否を返します。だからこそ、下級平社員として好き勝手な事が言えるという構造を生んでいます。

私がそれなりの地位なら、それなりの事を言ってもう少しまともなブログになっているでしょう。
尤も、そのうち資金面のショートでそういう我侭を言ってられそうも無くなりそうですが…。

何で技術者・エンジニアって、こんなにも勉強にかかる出費が多いんでしょうねぇ~(涙


さて、講演の場でこういった苦しさを私のような超低級平社員へ投げかける場合は、“自ら自分の会社はブラック企業だ!”と言い切ってから投げかけてきます。
そのときは素直に一端相手の言いたいことを全て聞き入れるべきだと私は断言します。
相手が本気で悩んでいる生の声を無償で教えてくれる機会なんて 滅多にありません。話の腰を折らず、じっと耳を傾けましょう。
そういう場合、おおよその話が“社員の生み出す成果への不満を題材にした、遠まわしな講演者へのアドバイス”だったりします。
ココをうまく受け取れるかどうか?で、今後の人生が大きく変わりますよ?

おっと、先に言っておきます。間違ってはいけませんが、“自分でブラック企業だ!”と言える状態なら、言った本人はこの問題を解決する答えがほぼ見えています。
その時点でブラック企業ではありません。ただの経営難です。
ここの対処法を間違えるとほぼ失敗します。
私はそういう形で失敗した会社も多数見てきました。

話を戻して、

  • 労働者の義務とは何ですか?
  • 技術者の義務とは何ですか?
  • 会社の義務とは何ですか?

こういう、難しい話の実践的な答えが倫理研究会では求められます。
私の思うところは
  • 労働者の義務
    • 与えられた賃金・期待・環境に対して、対価である労働・知識の具現化を正当に支払うこと
  • 技術者の義務
    • 与えられた賃金・期待・環境をもって、類稀なる知識の融合により会社の抱える問題解決に挑むこと
  • 会社の義務
    • 法人としての集合された能力を生かし商売を行い、社会を正しく回すことによって得た利益・価値を、関係者へ正しく分配すること

であります。
個人・法人のどちらに対しても、
権利に対する義務・責任
という形で義務・責任が並びます。しかし、権利も義務も同時に発生します。権利と義務のどちらかが先か?なんて不毛だと思います。
それにも関わらず、何故権利を先に述べるか?権利こそが働く最初の意義であるからです。

我々は無料奉仕をしたいのではありません。
何かの対価が得たくて労働・行動を起こします。慈善事業も言ってみれば博愛精神という自己満足を得たいからです。
単純なことですが、これを前提に話を進めないととんでもない事になります。

労働者に対して、
”この仕事をするのはお前の義務だ!”
なんていう事を平気で言い放つ人が居ますが、
”その義務に関して、市場価値に見合った対価を支払う準備・覚悟があなたにはできていますか?”
という事を理解できていない場合がとても多いのです。

ココで重要なのは対価=お金ではありません
生活の安定の確約、次の仕事、労働環境の改善、業務の価値向上、自己研鑽の機会など多岐多様に渡ります。
その覚悟がないのに言い放つの人間の多いこと多いこと…(涙

ブラック企業の典型例は
“自分(会社組織)が今まで努力してきたんだから、個人に対してもその義務は発生する。”
という勘違いです。
『俺がやったんだから、お前もやれ』という理屈ですね。
王将・ワタミ・ゼンショーなど外食系がこれに該当します。
ボスはそれで会社拡大と、巨万の富を一時的にも手に入れられたかも知れません。
しかし、社員があなたと同じだけの苦労をした場合、社員に対してその富を分配する覚悟があるのですか?
ココで○ならブラックではありませんが、×ならブラックです。おおよそが後者ですよね。
社長・役職・先代はいくら苦労したか?それは物凄い苦労だったかもしれませんが、それを一般社員に求めてはいけません。
今所属している一般社員はこの会社に一般社員として居る限り、社長・役職ほどの対価を得られる保障を何もされないのですから…。

ではでは、今日はココまで。
またの機会に会える事を楽しみにしています。

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