2014年3月16日日曜日

譲歩してはいけないこともある

すっかり時間を開けてしまいましたが、いかがお過ごしでしょうか。

私はここ数日の間で、現職の会社の役員の面々から
“電気主任技術者って何なの?”
とかいう
『え!?今更?』
というようなことを問い詰められました。
端的に行ってしまえば、
与えられた場所の電気設備に関しての最高責任者で、法的責任を最初に食らう責任者。
その気になったら社長の意見を殺してまで会社の電気を止めることができる唯一の関係者。
 と言う、過剰なまでに重たい仕事です。
一度やってみたら分かると思いますが、もし法令違反を犯しながら操業している場合は、気が気ではありません。

社内の自主保全を目的として、保安規程を作成して、それを守らせるための責任者でもあります。
その過程において、社員に対して教育をしなければいけません。
 今更聞いてきたという程度の認識だったせいか、法令違反を色々と明示化させられました。
明示化といっても、今まで聞く耳すら持ってくれなかったので、良い機会だと思ったこともありますので、問題ない範囲で話す事にしました。

ぶっちゃけた話、いくらか手を抜かざるを得なかったところ=年上社員への教育でした。
社員の教育に関しては、普通に組んで仕事をしているときに、腕前の程を確認しながら進めていれば、大した事をしなくても済んでいました。
会社全体への保安教育は、会社が金銭的にも、時間的にも非協力的な背景もあり、放置していました。
特に資料を作るパソコンに関しては、たまにソフトを組むことを強要するにも拘らず、パソコンを会社で与えないと言う(厳密には共用という形で存在するが、埋まって使えない)有様です。
これで私物のパソコンで作ったデータ持って来るなとか言うのですから、笑えてきますよねぇ~(涙
あなた方の崇拝している都合のいい会社モデルでは、PC持ち込みは当たり前のことなのですよ?

 しかしながら、嫌でも法令違反を止めろとお達しがあり、渋々動かざるを得なくなりました。
実際には何の手当て(実際の会社での軍資金や、給与という形での補填)も追加で出るわけでは有りませんから、勿論お家で仕事する時間が増えると言う何時ものお約束です。

こうやって、毎度毎度、無駄に仕事を増やされた割には給与も手当ても何も増えないと言う、あからさまな嫌がらせに、随分とげんなりしております。
確かにこの会社は、超ブラックの会社よりは(残業代が出る、定時に帰れる事が多いという点で)マシだと言う話を以前上の面々にしたことがあります。
しかしながら、下ばかり見ていても仕方ないと言う話は完全に無視されていた模様です。
当然のように、安い賃金で良い人は来ないですよという話も伝えました。
私が残業が嫌だからという理由だけでこの会社に残っているということもです。
しかしながら、それは一向に改善される様子がありません。
何回か電気主任技術者の応募を掛けたようですが、尽く断られているのは、給与が割に合わないに他ならないのです。

 勿論の事、私は只の中の下に居る平社員で、77kVの特別高圧=電気主任技術者は2種以上が必要にも拘らず、手当ては2万と言う薄給です。
法令違反といえることをいくつか孕んだ組織ですから、法令違反が問題で災害を起こした場合、おそらく50万以下の罰金か懲役半年以内が電気主任技術者に課せられます
しかし、月2万円ごときでそれが補填できるわけも無く、安全対策の品を買って終了と言う有様。
そんな事もあり、開き直って仕事しておるのですが、薄給の対価として、
“私の個人的な技術検証、もしくは直接的に私の業務に関係ない限り技術は提供しない”
という鉄則だけは守ろうとしています。

電気主任技術者絡みの業務は仕方ないと諦めていますが、それ以外は物品の購入も、安全対策費も絞られていますし、何より役員全員が確認する稟議書を通したはずの保安規程のはずが、法令違反をするなと言い出した人の部署から結構な割合で無視されています。立派な法令違反ですよねぇ~

こんな状況でも社員の志気を上げてくれと言い続けていたのですが、どうなるかは…今後の比較的短期間で結果が見えてきそうな気がします。


さて、現状の話はさておき、ココから少し本題へ入ります。
先ほど、
“私の個人的な技術検証、もしくは直接的に私の業務に関係ない限り技術は提供しない”
ということを明確に述べました。
毎度ながら大事なことなので、2回言いました
私の技術的な領域は、電気であればその技術全般です。それ以外においても、物品の劣化診断、活性汚泥の制御手法等、仕事を本気でやっていたら邪魔されてしまったので嫌になって辞めただけあって、さまざまな事がそれなりにこなせます。
これらの技術はどの会社でもうまく適用すれば、とんでもなく収益の上がることであったりします。
活性汚泥なんかは、BODがほぼ0ppmの状態に持ってゆきながら、汚泥の引抜がほぼ0で収まります。つまり、一般企業であれば汚泥の産廃処理費用が殆ど要らなくなるのです。
これだけでも年間○千万コースですよね。

こういった技術は、それを生み出すまでにかなりの背景があり、個人が持っていても、その背景にかかった価値ははタダではありません
そこに至るまでに様々な努力、挫折、汗、涙、ドラマがあります。
技術は生み出されるまでに様々な個人的な投資があり、試行錯誤の時間浪費もあり、決して安直に創られたわけではないのです。
昨今、昔とは違い安直に生まれる程度の技術はとても実用に耐えません

会社は技術を持っている個人を雇っていたとしても、対価を払わない限り、個人の所有する技術に対して使用をする強要をしてはいけないと思います。
また、個人の技術も正当な対価が支払われないのであれば、会社に残すべきでは無いと思います。
技術は多くの場合書面化が可能ですが、その書面を残したとしても、その技術全体を理解できなければ全く意味がありません
端的な成果ではその技術は意味を成さないのです。
昨今の韓国がどうしようもない国に成り下がった理由は、そこにあります。
また、理解できる土壌は、すなわち環境、資金、人員ともに恵まれている事に他ならないのです。

技術が残せない場合は、せいぜい信頼できる技術者内だけに公開して、技術自慢と、次の技術への架け橋を作るぐらいに留めるべきだと思うのです。
技術は磨き続けて初めて意味を成すものです。最低限の陳腐化を防ぐために研鑽をしなければなりませんが、その場はあくまでも内輪で進めてしまう方が良いと思います。

これは会社の金銭感覚を狂わせない為に必要なことですし、社会の技術評価に対する酷い姿勢を少しでも是正しなければなりません
特に日本の給与構造は歪だと思います。
成果主義であれば自分の給与とその延長線上に、総理大臣の年収2000万を基準と考えます。
この給与対業務という比較からすると、現実的に昨今の役員・役職というのは、大した仕事をしていない事が殆どです。
何で時間を潰しているのか?⇒社内の駒遊び
なんていう酷い居ここともしばしば有ります。
実際今回の役員との話でも、随分駒遊びにつき合わされましたし…勝手にやってくれよ、あんたたちの問題だろ?と小一時間…(ry

昨今、以前よりも成果が上がり、生産性は向上した。しかし、非常に苦しい生活を強いられているにもかかわらず、上の面々は何も生活が変わっていない。むしろ、前よりも元気になっているように見えている。

こういう事がようやく一般社員にも見え始めたおかげで、大した事をしていないのにそんな給与貰っていいんですか?と言う疑念が湧き始めてしまいました。

こういう実態が明確化するのが嫌であれば、反省をした上で年功序列に戻し、研究・開発費の比較的自由な使用と、無駄な規制本位の事務処理を止めるべきなのです。
しかし、会社はそれを進めようと思いません。何故でしょうか?
人間は基本的に変わろうとしません。
特に、自分自身が一度変えた方針に関して、間違っていたことを認めようとはしません
しかし、変わり続けなければ、生き残っては行けません
素直に前を向きながら世間の為を思って会社を運営してくれる経営者は現れてくれるのでしょうか?
拝金主義の汚染(汚鮮)されてしまった社会で、よい人が現れるのは厳しいと思いますが、暫くの間自分にできることを進めてみたいと思います。

ではでは、今日はココまで。
またの機会に会える事を楽しみにしています。

0 件のコメント:

コメントを投稿

ご意見や要望はこちらへどうぞ。