2014年2月12日水曜日

実は意図しないノイズ生成機?

さて、先日、メーカーが公開したがらない周波数特性の話をしましたが、今日も引き続き暴露ネタ。
計装機器によく使われる機器に、アイソレータと、ディストリビュータと言うものがあります。

それぞれの違いは

アイソレータ⇒信号だけを入力してDC絶縁して伝送する
ディストリビュータ⇒DC24Vを与え、負荷電流が信号なので、その信号をDC絶縁して伝送する

要するに電源に信号を重畳させているってだけです。
ただ厄介なのは、この周波数特性と言うもの、産業機器でも特殊な用途によっては、かなりの広範囲のダイナミックレンジを要求するケースがあります。
私から言わせれば、
そんなところにアナログ伝送なんて使うな!
で、一蹴するのですが…。

そんな中、意外と制御の応答性を求めたり、そうでなくとも、経年劣化を見込んで安定側に振っておきたいケースも多々あるわけです。

で、問題なのが、この周波数特性。
(ちょっと見難いですが、強引に同じ類を集めて載せました)



このグラフから解るように、
意図していない信号の伝達が発生したりする可能性が否定できなくなります
そもそもインバータでノイズが乗るからアイソレーションしたのに、乗っているではないか?
と言う結果になりかねません。

1Hzオーダーで位相が回り始めていますから、安定性にも大きく影響します。
しかも、物によっては相当汚い特性で、安易に1次遅れで近似できません。バタバタ暴れて、信号が変に加工され汚い信号を伝播する可能性すらあるわけです。
結果、大事な事がわかると思います。

壊れたからと言って、安易にメーカーを変えるな
“プラントをこさえるより先に、良いメーカーを選んでおけ
新しくてもディストリビュータは怪しい、注意しろ”

こういう特性を理解した上でプラント設計するのと、そうでないのとでは雲泥の差が生まれます。
プラントは24時間365日連続稼動ですから、止まらない・トラブルが起きないようにする事が最も優先されます。

こういう業界では終端250Ωで1~5Vの信号にするのが一般的です。
しかしながら、接続する機器の種類によっては、コンデンサを並列につなぎ、意図的なフィルタを作りこむ必要がある事を頭の片隅に入れておいても良いかも知れません。


ではでは、今日はココまで。
またの機会に会える事を楽しみにしています。

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